2024/12/23 23:07
初めてハンガリーに行ったとき、私はまったくの一人ぼっちでした。日本から飛び立ち、ハンガリーに降り立ったものの、周りには知り合いも日本人もいませんでした。街の景色はどこか映画の中に入り込んだようで新鮮だったけれど、心の中は「どうしよう、これから...」という不安でいっぱいでした。
そんなとき、たまたま柔道クラブを見つけました。「柔道なら知ってるし、これをきっかけに誰かと知り合えるかも」と思って勇気を出して扉を叩いてみました。最初は言葉も通じず緊張しましたが、柔道の動作や礼儀があれば不思議と気持ちが伝わるんです。少しずつ「ハロー!」と笑顔で話しかけてくれる仲間ができて、少しずつ心がほぐれていきました。
そんなある日、練習の後に仲間が「バーに行こう!」と誘ってくれました。なんだかワクワクしながらついていった先は、地元の小さなバー。そこで初めて飲んだのが、ハンガリーの誇る伝統的な果実のお酒「パーリンカ」でした。
一口飲んだ瞬間、フルーツの香りがふわっと広がり、心地よい刺激が体を巡るのを感じました。「これがパーリンカなんだ!」と驚きつつ、仲間たちと乾杯。笑いながらおしゃべりしているうちに、「ああ、私もこの中の一人なんだな」と実感しました。その瞬間が、私にとってハンガリー生活が本当に楽しくなったきっかけでした。
それからは柔道とパーリンカが私の日常の一部に。練習の後には仲間とパーリンカを飲んで、たくさん笑って、お互いの文化の話をしたりして。気づけば、パーリンカは私にとってハンガリーそのものを思い出す特別なお酒になっていました。
今では、この特別なパーリンカを日本のみなさんにも届けたいと思い、この活動を始めました。一口飲むだけで、きっとハンガリーの温かさや仲間との絆を感じられるはずです。
クリスマスや特別な日に、家族や友人と一緒にパーリンカを楽しんでみませんか?「果実が主役の贅沢な一杯」で、幸せなひとときをお届けします。※画像は2008年当時のブダペスト(ブダ側のBatthyány tér周辺)